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雁の巣倶楽部・まーきゅりいの何気ない日常、雁の巣をとりまく愉快な仲間たちのこと(表紙の人は小椋真介です)


by young-hawks2000
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勝負師・羽生善治の思考

今日のNHKで「プロフェッショナル」仕事の流儀という放送を偶然拝見しました。

いろいろと問題を叫ばれているNHKですが、秀逸な番組も数多くあります。
この番組もなかなか勉強になりました。

この回は棋士の羽生善治さんだったのですが、あれほどに有名人であるはずの彼が普段一般の方にまぎれて電車通勤しているのには驚きました。まあ普通のサラリーマンのようなスタイルですし、付き人もマネジャーさんもつけていらっしゃらないとのことで(もっとも職業柄大きな荷物を持たなくてもいいのですが)普通のサラリーマンのような黒いバックひとつを持って移動されるそうです。お着物の着付けも全部ご自分でなさっていて、当たり前のことなのでしょうが、えらくなって態度だけ大きくなってしまうような方がいる中で何かとても新鮮な気持ちになりました。
(ちなみに彼の肩書きに「名人」とつけそうになったのですが、現在の名人タイトルは別の方がお持ちなんだそうです。MVPとか最多勝みたいなもの?)
私は将棋の世界は全くといっていいほど知識はありません。
しかし、彼のポリシーを聞いているうちにこれってどの世界にも十分通用する話はないかと思いました。



天才の誉れ高きあれほどの頭脳をお持ちの方が、将棋をやっていて「判断力や記憶力が若いときより衰えている」と断言されています。
若いときの力はそれだけで押せるけれど、年齢を重ねていくとそれがなくなっていく。
栄光に輝く中で漠然と、これからどうなっていくんだろうとものすごい不安に駆られていたそうです。

そのとき、大ベテランで今も活躍している先輩たちを見て、「才能とは努力を継続する力」であると気づく。情熱を忘れないことが才能だと。
記憶力や判断力が衰えていく中で「勝負の流れを読むこと」を羽生さんは大事にされているそうです。

すごい、すごいことだと思いました。今も野球界にいらっしゃるベテラン選手ってまさにこれじゃないかって。

彼のポリシーのひとつは「進化し続けること」
「リスクなくして成功なし」進化していくために、守りに入るのではなく、あえて常識を破る。

あれほど場数を踏んでいても、絶対にミスを許されない場面で羽生さんは病気なのか?っていうくらいがたがた手を震わせながら次の一手を打ってるんですよ。これはそういう場面での彼の癖なんだそうです。

カッコイイなあ。若手がミスするとすぐ罵声を飛ばしている人たちはこの羽生さんの言葉をぜひ聞かせてあげたいなと思います。
そして王監督もこのことを実践している一流の勝負師のひとりだと思いました。

この回の文字のダイジェストはこちらにありますのでご興味があればどうぞ!
by young-hawks2000 | 2006-07-13 23:33 | 日々の一言